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志~モーツァルトの場合
2008年 04月 09日
今日のNHKの「その時歴史が動いた」ではモーツァルトを取り上げていた。
フランス革命の時代、モーツァルトは貴族の傲慢さを批判する「フィガロの結婚」を、なんと千人の貴族の前で上演する。また庶民のために、それまでイタリア語で書かれていたオペラを耳慣れたドイツ語にて「魔笛」を書き上げ、上演する。 「人間は平等だ!」と、おのれの芸術で訴えるのだ。 晩年には公演に来られない人々のために、街角に設置する自動演奏オルガン用の作品まで書く。 おそらく庶民のなかにも、自分の作品に目を輝かせて聴き入ってくれる人々がいることを察知していたのだろう。それはお付き合いで聴きに来る貴族ではなく、作家としては至高の存在だったであろう。 優れた音楽家や詩人、画家、思想家は時としてひとつの作品や著作で世を変えてしまう。 時の権力者や既得権者たちが築き上げ守ろうとする慣習や価値観をひっくり返す力を持つ。 政治家や評論家が顔を寄せ合い、頭をひねっている横から渾身の一撃をくらわせる。 だから人は芸術を愛するのだろう。何ものにも代えがたい昇華された無垢な力を。 番組の最後では 「私は貴族ではないが、貴族に負けない高貴な心を持っている。」 というモーツァルトの言葉が紹介された。 「ブラボー!」の喝采のあと、ただただ、ため息が出た。
by minority-m
| 2008-04-09 23:13
| テレビ・新聞・ネットから
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